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2017.6.22

池田祐樹さん、清子さん “ 自分史上最強のからだ” は 植物の力でつくる!

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特集1

“ 自分史上最強のからだ” は 植物の力でつくる!

[ プロマウンテンバイクアスリート ]
池田祐樹さん

[ アスリートフード研究家 ]
池田清子さん

マウンテンバイクの長距離・耐久レースの国内第一人者、池田祐樹選手。植物性中心の食生活に改め、妻・清子さんと二人三脚で、強く、健康なからだづくりに取り組んでいます。

 

マウンテンバイクの長距離・耐久レースは、3000メートルを超える高山、砂漠、ジャングルなど、大自然を1日から数日かけて走る極めて過酷なもの。「一歩間違えれば滑落しそうな崖がコースになっていることもある危険な競技です。でも、そこまで命をかけて夢中になれるものに出会えてすごく幸せを感じますね」と池田祐樹さん。祐樹さんはレースのために南アフリカ、スリランカ、アメリカ、モンゴルなど世界各国へ遠征し1年の半分近くは海外に滞在。「昨年行ったネパール・ヒマラヤ山中でのレースはきつかった。標高は最高5400メートル、平均して約3000メートルの場所を10日間走りました。酸素も薄く、気温はマイナス15
度。翌日に疲れを残さないためには栄養と休養が大切です。栄養補給には、現地の食にプラスできる麻の実パウダーやチアシードなどを持っていきました」祐樹さんは結婚した3年前とほぼ同時期に植物性中心の食生活に変えましたが、それは妻・清子さんの影響が大きいといいます。清子さんは以前よりマクロビオティックを学んでいましたが「かゆいところに手の届くサポーターでありたい」と結婚を機にアスリートフードマイスターの資格も取得しました。「清子は当初から乳製品は取らなくてもいいんじゃない?』と言ってくれていたけれど、ぼくはスポーツ栄養学の知識があるから、そのアドバイスを素直に受け取れなかったんだよね」「聞く耳持たなかった(笑)。だったらアスリートの気持ちをもっとわかってやろうじゃないか、と思って、自分もマウンテンバイクのレースに出ることにしたんです」(清子さん)

 

特集2

「キッチン家電は買って使うのは最初だけなんていうパターンもありますが、バイタミックスを使わない日はありません」(清子さん)

1  朝のスムージーの材料は、小松菜、バナナ、パセリ、ホールフーズ(一物全体)をコンセプトにつくられミールリプレイスメント(チョコレート味)、豆乳。

特集3

2  ひよこ豆と黒豆のフムスは、運動後のリカバリースナック。冷蔵庫に常備しています。豆とニンニクとごまペースト、パクチー、ヘンプオイル、天然塩少々をバイタミックスでねっとりするまでよく撹拌してつくります。

 

特集4

3  おやつのバーづくりにも、バイタミックスが活躍。ナッツ類を粗く砕き、デーツをねばりが出るまで撹拌。

 

特集5

4  ねばりを出したデーツにナッツ類とグラノーラをよく混ぜ合わせます。

 

特集6

特集7

5、6  混ぜた材料をオーブンシートの上で平らにのばし、180度に熱したオーブンで10分加熱。最後切り分けて冷ましたらできあがり!

 

特集8

「食はごほうび。栄養だけでなく、おいしく食べることも大事にしたい」

 

ある一日の過ごし方

祐樹さん

5:00
起床、朝食(スムージー)、コーヒーを飲みながらメールチェック

8:00
トレーニングに出かける(その日によってメニューや時間は異なる)

12:00-13:00
昼食時間はまちまち。活性酸素を除去するために、トレーニング後30分以内に「ビッグサラダボウル」を食べる

13:00-15:00
昼食後はPC 作業とリラックスタイム

15:00-17:00
ジムトレーニングに出かける(その日によってメニューや時間は異なる)

17:00-18:00
夕食

21:00-22:00
入浴後、就寝

 

清子さん

6:00
起床、朝食(バナナ+白湯)

7:00-8:00
パーソナルトレーニング。帰宅後にスムージーにアボカドサラダ(アボカドの種の部分にシソを詰めて、梅酢をかける)を食べてタンパク質、クエン酸、糖質で疲れをリカバリー

9:30
モデル事務所の仕事

12:30
昼食(サラダ+ミックスナッツ)

17:30
終業

19:00
夕食

21:00
アスリートフード研究家の仕事

23:00
入浴後、就寝

以上は、モデル事務所の仕事のある日のスケジュール。それ以外の日は、祐樹さんのスケジュールに合わせている。

 

特集9

「死ぬか生きるかの競技だから、練習もシビアです。レース前にいかにしっかり準備したかが自信につながります」(祐樹さん)

 

挑戦したのは24キロのヒルクライムレース。約2ヶ月の練習期間を経て、なんと夫婦でダブル優勝を果たします。「レースに向けてからだづくりをしてみて、食の大切さを体感しました。菜食を試しながら出場したんだよね」(清子さん)「そう。海外では菜食でいい結果を出している選手もたくさんいて、もともと興味はあったんです。ぼくはその後、本格的に乳製品、卵、肉魚をやめて菜食に移行。北米で行われた160キロのオフロードレースにも優勝しました。さらに悩まされていた運動誘発性のぜんそくや花粉症、高血圧も治ったんです。この成功体験が頭とからだに深く刻み込まれて、菜食をやめる理由はないなと。清子のおかげで、自分に最適な食と出会えたと思っています」

 

特集10

「アメリカで日焼けも気にせず堂々とランニングしている女性を見て、かっこいい!と思って。今、筋トレにもはまっています」(清子さん)

 

菜食へ移行する際には、それまで乳製品や肉などで摂っていたタンパク質を植物性のものに置き換えれば、栄養的にも無理がないといいます。「わが家はヘンプパウダーやヘンプシードを常備していますが、ヘンプは良質なタンパク質を含んでいます。食物繊維やミネラルも豊富です。朝食のスムージーにもたっぷり入れます」(清子さん)登りが肝心の競技なので、余分な筋肉の重みはじゃまになります。いかにからだを軽くし、パワーや免疫力を失わない程度に筋肉と脂肪を残すかが課題です。「ぼくの場合、体脂肪率9%がちょうどいい。レースのときに最高の状態にもっていけるよう、ぎりぎりまで食やトレーニングで調整していきます」からだづくりにはトレーニング後の食事が重要、と祐樹さん。「トレーニング直後は、栄養素を吸収しやすい状態です。そのタイミングで回復に必要な栄養素を摂ると、筋肉の修復を早めることができます。トレーニングが激しいほど内臓も疲れるので、内臓に負担をかけないよう、バイタミックスで食材を砕き、消化しやすく調理した食事を取ることが多いです。菜食にしてから本当に調子がよくて、高校生のときよりも37歳の今のほうが動けるように思います。今が、自分史上、最強です!」アスリートは、強くなるためにからだを酷使して免疫力を下げてしまうのが当たり前の世界ですが、それも菜食にしたことで最小限に抑えられています。「夫は年に5、6回は風邪をひいていましたが、菜食にしてから風邪をひく回数が激減し、成績を上げながらも免疫力がアップしました。野菜の力はすごいと思います」(清子さん)

 

かぼちゃサラダ

 

パフォーマンスを上げるための基本

特集11

どんな仕事でも、パフォーマンスを上げるためには「運動・栄養・休養」の3つのバランスを保つことが基本です。「ハイクオリティな運動には、それに見合った休養と栄養が必要。たとえば激しい運動をすると活性酸素(からだをさびさせる物質)がたくさん発生するので、それを抗酸化作用物質が豊富なフレッシュなグリーンで浄化します。ぼくの場合、『ビッグサラダボウル』(右写真)で野菜をたっぷり取ります」(祐樹さん)

 

特集12

レース中の祐樹さん。

 

特集13

スリランカにて。「練習途中で巨大なジャックフルーツに出会い、びっくりして思わず立ち止まってしまいました」(祐樹さん)

 

特集14

遠征地ネパールにて。現地の食材にも興味津々の清子さん。

 

特集15

これまでの3年間は、遠征地に清子さんも同行して祐樹さんをしっかりサポート。

 

「マウンテンバイクという競技を突き詰めることで、食をはじめ、環境問題、国際交流など、新しい世界を知り、自分の視野がどんどん広がってきています。そうした広い世界とつながれるようになったきっかけは、やはりからだを大切にしようと決意したこと。ひとつのことに全力で向かえるのも、健康であるからこそです。今、健康やパフォーマンスアップのための食の研究にも夢中です。食関連の書籍も読みあさっていますが、いいと思ったものはまず試してみる。グルテンフリーや低糖質の食事、バレットプルーフ(※)など、いろいろ自分のからだで実験しています」「どんなに科学が進んでも、この世界で科学的に証明されていることはほんの少し。今ある〝常識〟も数年後には覆るかもしれません。食に関してもいろいろな情報がありますが、本当によいと実感したものを続けたいし、伝えていきたいと思いますね」(清子さん)

 

profile / Yuki Ikeda

1979年、東京生まれ。トピーク・エルゴンレーシングチームUSA 所属プロ・マウンテンバイクレーサー。日本人初の米国自転車連盟認定コーチ。アメリカ留学時にマウンテンバイクの世界に出会い虜に。世界各国の長距離・耐久レースに参加し数々の優勝経験を積む。2010〜2016年マウンテンバイクマラソン世界選手権日本代表として参加。

profile / Sayako Ikeda

1979年、千葉県生まれ。アスリートフード研究家。モデル事務所・株式会社ナノン・マネジメント代表取締役。ビオトープ株式会社代表取締役社長。夫・池田祐樹選手のマネージメントも行う。アスリートのパフォーマンス向上や減量など、目的に合わせたメニューを日々研究中。著書に『EAT GOOD forLIFE』(トランスワールドジャパン)がある。

 

写真/稲垣純也

 

 

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特集8

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